現在実質的に格闘技団体K-1の実験を握っているのは、プロデューサーではなく実質オーナーである矢吹満氏とも言われています。
あまり表舞台に出てこない人物ですが、いったいどんな人なんでしょうか?
この記事では矢吹満氏のプロフィールや経歴などについてまとめていきたいと思います。
矢吹満のプロフィール

項目 | 内容 |
---|---|
名前 | 矢吹満(やぶき みつる) |
本名 | 玄満植(ヒョン・マンシク) |
生年月日 | 1969年9月5日生まれ |
年齢 | 55歳(2025年7月現在) |
出身 | 埼玉県 |
学歴 | 朝鮮高等学校卒業 |
主な経歴 | ・2000年に(株)麻布ビルディング代表取締役社長に就任 ・2007年にランド・キャピタル・パートナーズ㈱ 代表取締役社長に就任 ・2020年8月、明豊エンタープライズ 代表取締役会長兼社長に就任 |
職業 | ・実業家(不動産・投資) ・イベントプロデューサー(K‑1実行委員長など) |
主な活動 | ・東京ガールズコレクション実行委員長(2012年〜) ・K‑1実行委員会 実行委員長(報道あり) |
映画関連 | プロデューサーとして映画『リングサイド・ストーリー』(2017)に関与 |
役職 | ・明豊エンタープライズ代表取締役会長兼社長 |
矢吹満の経歴は?手掛けるビジネスがすごい
矢吹満氏は学生時代は番長グループに所属し、空手をしていたそうです。空手の『拳道会』に入って全日本チャンピオンになった実力者ですが、ほどなくして空手を辞め金融の世界に入ります。
その後ビジネスの世界では大きな活躍を見せています。
矢吹満氏の経歴
西暦 | 年齢 | 内容 |
---|---|---|
2000年 | 31歳 | 麻布ビルディング 代表取締役社長に就任 |
2007年 | 38歳 | ランド・キャピタル・パートナーズ㈱ 代表取締役社長に就任 |
2012年 | 43歳 | 東京ガールズコレクション 実行委員長に就任 |
2014年 | 45歳 | K-1 WORLD LEAGUE 発足と同時に、K-1実行委員会 実行委員長に就任(5月29日) |
2017年 | 48歳 | 映画『リングサイド・ストーリー』にプロデューサーとして関与 |
2020年 | 51歳 | 株式会社 明豊エンタープライズ 代表取締役会長兼社長に就任(8月) |
数々のビジネスを手掛けている矢吹満氏ですが、一部では「表のビジネスはほぼ債務超過(負債が資産を上回る状態)」とも言われており、どこからお金を捻出しているのか不明な部分があると言われていました。
それに対して2000年には2億5000万円の所得隠しが発覚し、東京地検特捜部に逮捕・起訴されています。
代表取締役に就任している麻布ビルディングは、矢吹氏が父親と2人で経営しているとのことですが、父親は朝鮮総連の熱心な専従活動家であると言う情報があります。

「じつは玄(矢吹氏)の父親は、朝鮮総連の専従活動家です。埼玉県の支部委員長に就いたこともあり、現在も朝鮮総連関連団体の役員を務めています。また兄は朝鮮総連本部のエリートで、若くして経済局の部長を任されている大物です」(朝鮮総連関係者)
朝鮮総連とは?
朝鮮総連は1955年に設立された「在日本朝鮮人総連合会」の略であり、活動内容としてはこのようなものがあります。
分野 | 内容 |
---|---|
教育 | 全国に朝鮮学校を設置(朝鮮語・朝鮮史教育を実施) |
政治 | 北朝鮮とのパイプ役・拉致問題への対応・平壌との連絡など |
文化 | 朝鮮舞踊、音楽、美術などの保存・普及活動 |
経済 | 在日企業や金融機関(かつての朝銀信用組合など)との連携 |
対外 | 北朝鮮政府の「在日出先機関」のような立場とみなされることも多い(外交機能はないが、非公式に連携) |
北朝鮮政府との強い関係性が問題視され、かつては「北の資金源」との指摘もありました。矢吹満氏が東京ガールズコレクションの実行委員長に就任したり、K-1の運営に関われた資金は、これらの組織との関連がないとも言えなさそうです。
矢吹満氏の年収は?
矢吹満氏の年収については公開はされていませんが、取締役を務める明豊エンタープライズの2023年度の平均年収が約787万円とされています。
また明豊エンタープライズの役員報酬の開示について整理すると、このようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
役員報酬制度 | 固定報酬のみを採用。業績連動報酬(ボーナス・ストックオプション等)は一切支給せず。報酬上限は株主総会で決定。各取締役の金額は、代表:矢吹満氏が担当し取締役会により決定 |
報酬額総計(2024年7月期) | 取締役(業務執行除く):約9,188.6万円(3名)、監査等委員:約1,756.5万円(5名)。報酬総額が1億円以上の者の記載なし(つまり個別開示なし) |
矢吹満氏本人の報酬 | 個人別の金額は開示なし。報酬制度は会社規定に基づく代表判断対象であり、明示的な額は不明 |
株主保有割合 | 2020年7月時点で32.44%(約800万株)。2024年7月時点では約1,321万株を保有し、最大株主の一人 |
これを見ると役員報酬だけで1億円ほどあるようです。
しかし矢吹満氏は明豊エンタープライズ以外にも複数の会社を経営しており、その多くの収入については不明です。
手掛けている事業や、サイバーエージェントの藤田氏がアドバイスを乞うほどの権力などからすると、年収は数十億~数百億あってもおかしくないレベルと言えそうです。
現在のK-1体制を作ったのは矢吹満?
K-1のオーナーについては初代創設者である石井館長→谷川貞治氏→グローバルホールディングス→矢吹満氏へと移り変わっています。
時期 | 実質オーナー/運営 |
---|---|
1993〜2002年 | 石井和義(正道会館) |
2003〜2011年 | 谷川貞治/FEG |
2012〜2013年 | K-1 Global Holdings(香港) |
2014〜現在 | M-1スポーツメディア/グッドルーザー(矢吹満が後ろ盾) |
年代 | オーナー・運営主体 | 主な動き・背景 |
---|---|---|
1993年 | 正道会館/石井和義(創設者) | 石井氏がK-1を創設。初期の「黄金時代」へ。TBSなど地上波でも人気爆発。 |
2003年 | FEG(ファイティング・エンターテインメント・グループ)設立 | 石井氏が脱税で失脚後、谷川貞治が実質的な運営者に。K-1 WORLD MAXやDynamite!!など拡大。 |
2010年 | FEG経営悪化 → 資金難に陥る | ギャラ未払いが多発。K-1ブランドに陰り。海外イベントも縮小。 |
2012年3月 | EMCOM Entertainment(香港企業)→ K-1 Global Holdings(本社:香港) | 正式にK-1の商標と運営権を取得。新体制「K-1 GLOBAL」として再始動。 |
2014年 | M-1スポーツメディア(矢吹満) / K-1実行委員会 | 「K-1 WORLD LEAGUE」発足。矢吹満(玄満植)が実質的な日本国内興行の責任者に(公式には実行委員長)。 |
2016年頃〜 | 株式会社グッドルーザー(旧:M-1スポーツメディア) | 日本K-1の主催運営を継続。代表は中村拓己氏。グループ全体の再構築に取り組む。 |
2023年7月 | K-1実行委員会 / カルロス菊田がプロデューサーに就任 | 「ReBOOT~K-1 ReBIRTH~」で国際戦略を再始動。DAZNと提携。 |
2024年末 | 宮田充がK-1プロデューサーに就任(後任) | 菊田氏退任後の体制強化へ。グッドルーザー傘下で興行を継続中。 |
ピーター・アーツやジェロム・レ・バンナが活躍していた1990年代は石井館長が運営していました。その後、魔裟斗選手がK-1人気を引っ張りますが、魔裟斗選手引退後、徐々に資金難に陥っていきます。
人気が低迷していたK-1ですがM-1スポーツメディアで矢吹満氏が運営責任者になってからは人気が徐々に回復。武尊選手を中心に人気選手を多数排出し、ネットメディアを中心に大きな人気を集めることとなりました。
ABEMAの企画だった「亀田興毅に勝ったら1000万円」が爆発的ヒットを生みましたが、サイバーエージェントの藤田氏は矢吹氏にアドバイスをもらっていたようです。
矢吹満氏はあまり表には顔を出していませんが、裏ではかなり有名で格闘技関係者では名前を知らない人はいないと言われています。
【K-1 矢吹 満×藤田 晋】那須川天心VS武尊、世紀の一戦の仕掛け人対談。スポーツメディアの未来とは
しかし「THE・MATCH」以降、K-1からは人気選手が次々と脱退して行くことになりました。これは他の人気団体である「RISE」「RIZIN」「総合格闘技」さらには「ONE」の台頭があり、より有名になれる場所を選手たちが求めていたことが挙げられます。
しかしK-1の選手は他団体で試合することを許されなかったため、やむなく脱退へと踏み込みました。
ただ選手が辞めにくいように裏では奴隷のように縛る契約が存在し、選手の間で告発され話題となりました。いつ頃からこの契約の形になったのかは不明ですが、運営責任者である矢吹満氏、プロデューサーである宮田充氏や、カルロス菊田氏の関与が噂されています。
選手の奴隷契約に関しては誰が決めたのかは不明ですが、矢吹氏が低迷していたK-1を再び最盛期に負けない盛り上がりにした立役者であることは間違いありません。
ただ現在のK-1の状況は非常に厳しくなっており、復活の目処が見えない状況となっています。
まとめ
以上、「矢吹満(玄満植)の経歴や年収は?K-1運営の闇や朝鮮総連の資金が使われている可能性」の記事についてのまとめでした。
矢吹満氏の情報について調べた限り、ビジネス的にかなりの実力者でありK-1を裏で支えているボス的な存在であることは間違いなさそうです。
K-1は100年続くことを目指しているらしいので、またK-1復活に向けて戦略を立てているのかもしれません。
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